とある夜のこと。
結構な量のお酒を飲んでいるお客さまがいらっしゃいました。
そのお方、ひとりで飲んでいるうちに次第に気持ちよくなってきたのか、周囲の人にもお酒を勧めだします。
「俺がおごるから…」。 そうして始まった宴も、やがて終わりを迎えることとなりました。
お客さまは完全に酔っぱらい、ヘロヘロな状態です。
自分でおごると言った数名分の支払いをしようとするのですが、サイフをどこに置いたのか、ちゃんと持ってきたのかさえわかりません。
当然、お店のスタッフは警察に連絡を…。
…とここまでは、そんなに珍しくない話。
ですが、まだもう少し話は続きます。
連絡を受けた警察官がお店にやってきました。
そのやりとりの中で、お客さまは東京からやってきた観光バスの運転手さんであることが発覚。
「きっと、バスの中に忘れたのだろう」ということで、バスに戻ろうとしますが…
『あれ? そういえば、どこにバスを止めたっけ……??』
後日、そのお客さまのお母さまからお詫びの電話とともに、飲食代約2万円が送られてきたそうです。
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フリーペーパーQuunのvol.001では、3話紹介しました。
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